Diary
twitterもはじめました
[340]2008/2/18(Mon)
[tag: 旧日記システム
]
無限さまに借りたSF小説,「ヴァーチャル・ガール」を読んだ。
この小説を簡単に説明すると,
人付き合いが苦手な天才コンピュータおたく(アーノルド)が理想の女性像として,女性型ロボット(マギー)を作る。 マギーはアーノルドと一緒に様々なことを経験して,人間と区別がつかないまで人間らしくなる。 それに,AIの開発を禁止する法律があるので,マギーは自分自身がロボットであることを隠さなければならない。 あるとき,事件がきっかけでマギー一人きりで旅をしなければならなくなる。 その一人旅で様々な経験をして自分自身がどうあるべきか,どうありたいかが分かってくる。 (ラストはとりあえず割愛。ネタバレになるし)
さて,この小説を人に語るとき,誰を主人公に設定し,どのようなあらすじを語るかでその人がヲタであるかどうかを判別することができると思う。 ヲタが語るこの小説は,アーノルドを主人公に設定し,理想の女性型ロボットを作るあたりを強調するだろうが, おそらく一般人はマギーを主人公と設定し,彼女の成長をメインとするだろうということだ。
俺は「コンピュータおたくが自分の理想の女性型ロボットを作る話」と紹介された。 …この場合は,紹介してくる方もされる方もヲタなのでこの説が正しいかは分からないが。 そもそも,一般人はSF小説なんて読まないと思う。
なぜヲタが小説の前半に重きを置くかというと,アーノルドが今でいうヲタそのものだからだと思う。 彼は人付き合いが苦手でまともに女性と付き合ったこともないし, 女性の体を売ってまで金を得ようとする醜態に辟易していたし,性に関することも汚らわしいと思っていた。 マギーに潔癖でいてほしかったがために,性に関する知識を教えようとしなかった。 それに,マギーはアーノルドを無条件に愛するようにできていたし, 拒絶ができないようになっている。 これに共感せずにいられるヲタはそうそういないと思う。
他にも,マギーが一人旅をするようになってから,彼女はどんどん成長していくワケだが, その成長がヲタ的な嗜好からどんどん離れていくところがヲタにとってややガッカリするからだと思う。 物語最初のころの
「あなたの内臓を見せて(はぁと」
のような素っ頓狂な会話をしていたマギーを一番可愛く感じていたはずだ。ヲタなら。 やっぱりアホの子はかわいいんだよ!!!
さておき,この物語の終末はヲタが描いているような理想とは全く異なる形で終わることになる。
記憶媒体がいまだにCD-ROMである点。 それに,マギーの1年強の記憶および成長したプログラムの総量がCD-ROM6枚というのが少なすぎる点。 ネットワークへの通信手段が電話回線およびモデムである点。 無線通信も無い点。
ほかに気になったのは,なぜAIが禁止されたのかの描写が薄く,状況がよくわからない点。 かつての仲間がマギーがロボットだと知れて恐怖するシーンがあるのだが, なぜそこまでロボットを拒絶するのかの理由がはっきりしないため,説得力が無い。
気になる点はあるけど,物語としては面白かった。
この小説を簡単に説明すると,
人付き合いが苦手な天才コンピュータおたく(アーノルド)が理想の女性像として,女性型ロボット(マギー)を作る。 マギーはアーノルドと一緒に様々なことを経験して,人間と区別がつかないまで人間らしくなる。 それに,AIの開発を禁止する法律があるので,マギーは自分自身がロボットであることを隠さなければならない。 あるとき,事件がきっかけでマギー一人きりで旅をしなければならなくなる。 その一人旅で様々な経験をして自分自身がどうあるべきか,どうありたいかが分かってくる。 (ラストはとりあえず割愛。ネタバレになるし)
さて,この小説を人に語るとき,誰を主人公に設定し,どのようなあらすじを語るかでその人がヲタであるかどうかを判別することができると思う。 ヲタが語るこの小説は,アーノルドを主人公に設定し,理想の女性型ロボットを作るあたりを強調するだろうが, おそらく一般人はマギーを主人公と設定し,彼女の成長をメインとするだろうということだ。
俺は「コンピュータおたくが自分の理想の女性型ロボットを作る話」と紹介された。 …この場合は,紹介してくる方もされる方もヲタなのでこの説が正しいかは分からないが。 そもそも,一般人はSF小説なんて読まないと思う。
なぜヲタが小説の前半に重きを置くかというと,アーノルドが今でいうヲタそのものだからだと思う。 彼は人付き合いが苦手でまともに女性と付き合ったこともないし, 女性の体を売ってまで金を得ようとする醜態に辟易していたし,性に関することも汚らわしいと思っていた。 マギーに潔癖でいてほしかったがために,性に関する知識を教えようとしなかった。 それに,マギーはアーノルドを無条件に愛するようにできていたし, 拒絶ができないようになっている。 これに共感せずにいられるヲタはそうそういないと思う。
他にも,マギーが一人旅をするようになってから,彼女はどんどん成長していくワケだが, その成長がヲタ的な嗜好からどんどん離れていくところがヲタにとってややガッカリするからだと思う。 物語最初のころの
「あなたの内臓を見せて(はぁと」
のような素っ頓狂な会話をしていたマギーを一番可愛く感じていたはずだ。ヲタなら。 やっぱりアホの子はかわいいんだよ!!!
さておき,この物語の終末はヲタが描いているような理想とは全く異なる形で終わることになる。
気になったところ
作中に出てくるコンピュータのデバイスはグローブだったりヘルメットだったり, プログラムも可視化されていたり,未来的な描写が多かったように思うが, 一部技術が作品が執筆された当時1993年のものが何も進歩もせずにそのまま使われているアンバランスさが気になった。記憶媒体がいまだにCD-ROMである点。 それに,マギーの1年強の記憶および成長したプログラムの総量がCD-ROM6枚というのが少なすぎる点。 ネットワークへの通信手段が電話回線およびモデムである点。 無線通信も無い点。
ほかに気になったのは,なぜAIが禁止されたのかの描写が薄く,状況がよくわからない点。 かつての仲間がマギーがロボットだと知れて恐怖するシーンがあるのだが, なぜそこまでロボットを拒絶するのかの理由がはっきりしないため,説得力が無い。
気になる点はあるけど,物語としては面白かった。
[470] Name : HIRO Date : 08/02/19(Tue) 18:01
[471] Name : AKI Date : 08/02/21(Thu) 02:39
無限さまに許可がとれたら渡そうと思うぜ
無限さまに頼んでみるか.